現在保有中のポジションの合計損益を表示させる方法

今回は、トレード中に役立つ補助インジゲーターとして使えそうな機能（部品）を作成してみました。

この機能は、現在保有しているポジションの損益をリアルタイムに更新してチャート上に表示させます。

以下から作成過程を説明していきます。

まず、口座残高がポジションを保有する前の金額、有効証拠金が口座残高から保有中のポジションの評価損益を引いた金額になります。

今回は、保有中のポジションの損益を取得したいので、口座残高と有効証拠金の値を取得する必要があります。

口座残高と有効証拠金の値をそれぞれdouble型の変数に代入していきます。

代入するための変数を以下のように定義します。

①double balance = 0;
②double equity = 0;

①double balance = 0;
double型の変数balance（口座残高用）に0を代入して初期化します。

②double equity = 0;
double型の変数equity（有効証拠金用）に0を代入して初期化します。

■start内コード

今回はリアルタイムに損益を更新して表示していくので、start()に処理を書いていきます。

int start()
{
  ①balance = AccountBalance();
  ②equity = AccountEquity();
  ③Comment("現在の純資産は"+(equity-balance)+"です。");

	return(0);

①balance = AccountBalance()
変数balanceに現在の口座残高を代入します。

②equity = AccountEquity()
変数equityに現在の有効証拠金の値を代入します。

③Comment("現在の純資産は"+(equity-balance)+"です。");
現在の評価損益（有効証拠金 - 口座残高）の値を表示する。

シンプルですが、以上です。

それでは、コンパイルして実行してみます。

インジゲーターを起動した瞬間のチャートです。

ポジションを保有していない状態のときは、当然、損益は0になります。


ポジションを保有したときの表示。


ポジションを保有したときの状態。


保有しているポジションの損益。


うまく表示されています。

いかがだったでしょうか？

今回は、今までとはちょっと視点を変えて、トレードの補助として利用できそうな機能を作成しました。

この機能を応用すれば、EAなどで複数のポジションを保有しているときに損益の合計が+10,000円以上になったら、ポジションをすべて決済するなどのように利用できます。

応用した機能についてはまた作成していきたいと思います。

それでは、また。

・AccountBalance
・AccountEquity
・Comment