スプレッドとは、価格差を意味します。どういうことかというと、FXの取引方法では買いと売りがありますが、それぞれ価格が多少違います。買うときの価格が100.00円のとき売るときの価格を見ると99.99などになっています。この買うときの価格と売るときの価格の差のことをスプレッドといいいます。
スプレッドについて、上記で説明しましたが、もう少し詳しく説明します。
まず、FXでは、買い注文と売り注文することができますが、買い注文と売り注文では、注文する価格が異なります。
上記で説明したように、買うときの価格が100.00のとき売るときの価格が99.99だとした場合、買い注文をするときには、100.00で買います。この買い注文の価格のことをAskといいます。また、売り注文をするときには、99.99で売ります。この価格のことをBidといいます。このAskとBidの価格は同じ時間で一致することはありません。Askの価格が100.00のときに売り注文をする場合は、Bidの価格99.99で売ることになります。このときスプレッドは1pipsということになります。
実際のトレードでどのような影響が出るかというと、
例えば、
上記の設定のとき、100.00で買い注文が約定した場合、
ポジションを持った瞬間に-0.01（-1pips）の損失をかかえることになります。
なぜかというと、買い注文で約定したポジションは必ず、売り注文の価格のBidの価格で決済されるからです。
つまり、約定した瞬間で考えると、100.00で買ったけど、決済するときには、Bidの価格で決済するから、99.99の価格で決済することになり、-0.01（-1pips）の損失を抱えた状態から取引を始めることになります。よって、価格が0.01（1pips）上がったら（このときAskの価格は100.01、Bidの価格は100.00）、ようやく±0になるということになります。そこから、さらに0.01pips上がらないと（このときAskの価格は100.02、Bidの価格は100.01）、利益が出ないということになります。
また、別の例をあげると、
Askの価格だけで考えた場合、Askの価格の100.00で買ってAskの価格が10pips上がったら（Askの価格が100.10になったら）決済する場合、
スプレッドが0.01（1pips）の業者（A業者）とスプレッドが0.05（5pips）の業者（B業者）で取引をしたときに、A業者はスプレッドを引いた9pipsの利益になりますが、B業者では、スプレッドを引いた5pipsの利益にしかならないということです。つまり、Askの価格が同じ10pips上がったのに、5pipsの差が出るということになります。
仮に10万通貨で取引した場合、スプレッドが5pips違うだけで、5,000円の差が出るということになります。
このスプレッドの開きは、どの通貨ペアでも同じで、必ずポジションを持った瞬間は、損失を抱えていることになります。また、通貨ペアごと、業者ごとにスプレッドは違いますので、注意が必要です。
つまり、FXのトレードをするときには、このスプレッドが広ければ広いだけ損失を抱えた不利な状態からの取引をすることになるということです。よって、できるだけスプレッドは狭い方が有利になるということです。とくに数秒から数分で数pipsを稼ぐトレードスタイルのスキャルピングなどでトレードする場合は、このスプレッドの影響がかなり大きくなります。
■参考ページ
・FXはpipsで考える
・スプレッドと手数料のバランスについて
・注文の種類
・トレードスタイル
